家具探しを始めると「無垢材家具」と「突板家具」という言葉を目にしたことありませんか。この二つは一体何が違うのか、どれを選べばいいのか悩みますよね。
今回は無垢材家具と突板家具の特徴、それぞれのメリット・デメリットをご紹介いたします。
木のぬくもりが感じられる!無垢材家具の特徴
無垢材とは伐採した木から切り出した、接着材などを使っていない混じりけのない木材のことです。
無垢材を使った無垢材家具は木そのものの温かみや質感を感じられるため、部屋の印象を落ち着いた雰囲気にしてくれるところが大きな魅力です。
また同じ1本の木から切り出した木材でも、切り出す場所によって木目が異なるため、無垢材家具は一つとして同じ木目のものはありません。
無垢材家具は自然の暖かさを感じさせてくれる自分だけの特別な家具として愛着がわくことでしょう。
多彩なデザインができる!突板家具の特徴
あまり聞きなれない突板(つきいた)とは、木を0.2~0.6mm前後に薄くスライスしてベニヤ板などに貼りつけた板のことです。
この突板を芯材という合成木材や集合材など別の材料で作った家具本体の表面に貼り、木目調の家具に仕上げたものを突板家具といいます。
突板は木を薄くスライスして同じ木目を何枚も取り出せるため、木目をそろえたデザインにしたり、木目のきれいな突板を選んで家具を仕上げることができます。
無垢材家具と突板家具、それぞれのメリット・デメリット
無垢材家具のメリット
経年変化を楽しめる
無垢材家具は時間が経つにつれて、色やツヤに変化があらわれます。木の種類によって色が濃くなるものや薄くなるもの、色味が深くなるなど風合いの変化を味わえます。
木の真新しい質感や香りを感じ、成熟していく過程を見守れるのは無垢材家具ならではの楽しみでしょう。
部屋を快適にする、調湿効果で適度な湿度を保つ
無垢材にはまわりの湿度が高い時には湿気を吸い込み、乾燥している時には湿気を吐き出す調湿効果があるので、無垢材家具があるだけで部屋を心地よい湿度に保つのに役立ちます。
無垢材家具のデメリット
価格が高い
無垢材家具で使用する木材は1本の木から取れる量が限られているため、どうしても価格が高くなります。
また、使用する木材自体が大きく、加工や運搬にコストがかかることも、価格が上がる原因になります。
反り、ひび割れがおこることがある
無垢材は湿度を吸ったり吐いたりすることで、木のゆがみや反り、ひび割れをおこすことがあります。これは無垢材が生きているがゆえにおきる現象ですので、湿度管理やメンテナンスをおこなうことが大切です。
突板家具のメリット
手軽な値段で木の質感を感じられる
木の風合いを楽しみたいけど無垢材家具はお値段が…と思っている方は突板家具がおススメです。突板家具の表面は木のシートを貼っておりますが、芯材は合成材や安い無垢材を使っているため、無垢材家具よりぐっと安い価格で購入できます。
軽くて持ち運びに便利
突板家具で使用する芯材には空洞が多いものや木材の量を減らしたものがあり、軽く持ち運びやすい作りになっていますので、引っ越しや模様替えの移動もラクにおこなえます。
突板家具のデメリット
キズの修理が難しい
突板家具は表面が薄い木のシートのため摩擦や衝撃に弱く、削ったりぶつけたりして深いキズが入るとベニヤ板や芯材が見えてしまいます。
キズが入ってもヤスリがけでキズを直すのが難しく、キズが目立ったままになることがあります。
経年変化や調湿効果を感じられない
突板家具は表面を木のシートを貼りつけているので、年月の経過による木の風合いの変化を楽しむことはできません。また複数の木材を接着剤で固めて作る集合材や合成木材を使っていることもあるため、調湿効果もありません。
それぞれの良さをおさえて自分にピッタリの家具を見つけよう
それでは無垢材と突板、どちらにするか悩んでいる場合、どのように選べばいいでしょうか。
たとえば食事の配膳や食べこぼしで衝撃や汚れやすいダイニングテーブルは無垢板家具、あまり触る機会がない飾り棚や収納棚は突板家具など、使い方や設置場所に合わせて選ぶのが一つの目安になります。
しかし、必ずしも「この場所には無垢材がいい」「この使い方なら突板家具で大丈夫」といったことはありませんし、同じ無垢材、同じ突板でも木の種類や使われている芯材、製造過程によっても耐久性は変わってきます。
家具の購入を考えているなら無垢材家具と突板家具の性質をおさえつつ、予算も頭に入れてお店の方と相談しながらお気に入りの一点を見つけて下さいね。
【無垢材のある生活】