ウォールナットのインテリアでつくる上質な暮らし―実例・配色・コーディネート完全ガイド

ウォールナットのインテリアでつくる上質な暮らし―実例・配色・コーディネート完全ガイド

数あるインテリア素材の中で、なぜウォールナットは「世界三大銘木」の一つとして特別な地位を確立しているのでしょうか?

その重厚な色合いとステータス性は、上質な空間づくりの主役として世界中の人に選ばれ続けています。一方で、その重厚感と存在感ゆえに「部屋が暗くならないか」と、配色やバランスに悩むことも少なくありません。

この記事では、ウォールナットが選ばれる理由を紐解きつつ、センスよく空間をまとめるための具体的な配色やコーディネートのコツを詳しく解説します。

なぜインテリア素材にウォールナットが選ばれるのか

ウォールナットは、チーク、マホガニーと並ぶ「世界三大銘木」の一つで、現代のインテリアシーンで上質でモダンな空間を実現するために選ばれている木材です。

特に北米産のブラックウォールナットは、硬く粘りがある理想的な家具材で、高級家具や楽器、さらには高級車のダッシュボードなどに採用されてきた歴史があります。

ウォールナットの特有の濃い茶褐色と美しい木目は、置くだけで空間のグレードを引き上げる力を持っています。

ウォールナットのインテリアが空間にもたらす3つの魅力

ウォールナットのインテリアが空間にもたらす3つの魅力

ウォールナットは、そのステータス性や重厚な色合いから上質な空間を求める人々に選ばれていますが、見た目だけではない深い魅力を持っています。ここでは、ウォールナットの家具が空間にもたらす、以下の3つの主要な魅力について掘り下げていきます。

高級感と重厚感を演出できる

ウォールナット最大の特徴は、塗装では出せないチョコレートブラウンの色味です。この深く落ち着いた色合いは、空間全体を引き締め、モダンで都会的な雰囲気を醸し出します。

白い壁や天井とのコントラストが生まれやすく、部屋に入った瞬間に視線を集めるフォーカルポイントとしての役割も果たします。光の当たり方によって表情を変える紫がかった暗褐色のグラデーションは、ホテルのようなラグジュアリーな空気感を自宅にもたらします。

自然素材ならではの温もりと質感

重厚な見た目に反して、触れたときに感じる温もりも大きな魅力です。ウォールナットは広葉樹の中でも適度な断熱性を持っているため、手や肌が触れたときにヒヤッとしにくく、しっとりと馴染むような質感があります。

木材の特性として、適度な弾力性があるため衝撃を吸収しやすく、食器を置いた時の音も柔らかになります。小さなお子様がいるご家庭でも、高級感を維持しながら、暮らしに優しい手触りを楽しめる点は大きなメリットと言えるでしょう。

経年変化で変わる味わい深さ

多くの木材は使い込むほどに色が濃くなる傾向がありますが、ウォールナットは逆に、色が徐々に明るく変化していきます。

経年により当初の濃い黒褐色から、徐々に赤みを帯びた明るい茶褐色へと変化し、木目がより鮮明に浮かび上がってくるのが特徴です。家族の時間を経て革製品のように味わい深くなる過程を楽しめることが魅力です。

ウォールナット素材のインテリア実例5選

旭川家具を中心とした人気メーカーのウォールナット製品を使ったインテリアコーディネートの実例を5つご紹介します。

異素材のコントラストが映えるダイニング

異素材のコントラストが映えるダイニング

株式会社カンディハウス:TEN(テン)ダイニングテーブル

シャープなデザインと無垢材の温かみが融合したカンディハウスの「TEN」。このテーブルの最大の特徴は、天板にウォールナット、脚部にあえて色味の異なる素材やデザインを組み合わせる洗練されたスタイルです。

重くなりがちなウォールナットのダイニングテーブルですが、TENの軽快なフォルムは空間を圧迫しません。床材が明るいナチュラル色でも、濃いウォールナットの天板が空間を引き締め、メリハリのあるモダンダイニングを演出します。ペンダントライトにはマットなブラックや真鍮を取り入れると、より一層上質な雰囲気に仕上がります。

360度どこから見ても美しいリビングの主役

360度どこから見ても美しいリビングの主役

宮田産業株式会社:CAPA(キャパ)ソファ

リビングとダイニングがつながった広々とした空間では、ソファが部屋の間仕切り役になることがあります。宮田産業の「CAPA」は、背面まで美しくデザインされており、部屋の中央に配置するのにも最適な一台です。

ウォールナットの脚部が、ファブリックの柔らかさに高級感をプラスしています。あえて壁際ではなく部屋の真ん中に配置し、背面の美しい仕上げを見せるレイアウトがおすすめ。ソファの背後に低めのシェルフを合わせたり、ラグでゾーニングしたりすることで、ホテルのラウンジのようなリラックス空間が完成します。

ドレスラックで衣類やバッグをおしゃれに

ドレスラックで衣類やバッグをおしゃれに

株式会社コサイン:ドレスラック(ウォールナット)

「生活道具」を提案するコサインのロングセラー「ドレスラック」を取り入れたコーディネート事例です。シンプルでありながら計算された美しさを持つこのラックは、アウターやバッグを見せるインテリアです。

寝室や玄関だけでなく、リビングの一角に置いても絵になります。ウォールナットの深みのある色は、お気に入りのコートやストール、バッグを掛けるだけで、まるでセレクトショップのディスプレイのような佇まいに。観葉植物のグリーンとの相性も抜群で、木の温もりと自然の緑が調和した癒やしのコーナーを作れます。

空間に映えるオブジェのようなシェルフ

空間に映えるオブジェのようなシェルフ

株式会社WOW:Sorahe(ソラヘ)タワー

その名の通り、空へ向かって伸びる木のようなデザインが印象的な「Sorahe」。株式会社WOWが手掛けるこのシェルフは、家具としてだけでなく一つのオブジェのような存在感を放ちます。

壁面に寄せて置くだけで、部屋のインテリアとして映えることでしょう。本をぎっしり詰め込むのではなく、あえて余白を残してお気に入りの書籍や小物を飾るのがコツです。角を適度に丸めることでなめらかな質感に仕上げており、知的でアーティスティックな空間を演出します。

民芸の伝統とモダンが融合した大人の収納

民芸の伝統とモダンが融合した大人の収納

株式会社クリエイトファニチャー:W&B チェスト

伝統的な民芸家具の技術を継承するクリエイトファニチャーの「W&B」シリーズのコーディネート事例です。ウォールナットとカバの2種類の木材を組み合わせたツートンカラーが特徴で、クラシックさとモダンさが絶妙に同居しています。

落ち着いた書斎や寝室のメイン収納に最適。ウォールナットの濃い色とカバの明るい色のコントラストが、シンプルな壁面のアクセントになります。チェストの上にはアートポスターやテーブルランプを配置し、大人の隠れ家のようなシックなインテリアを楽しむのがおすすめです。

ウォールナットのインテリアを引き立てる配色・部屋作りのコツ

ウォールナットのインテリアを引き立てる配色・部屋作りのコツ

存在感の強いウォールナットを空間に調和させ、その魅力を最大限に引き出すためには、配色や素材の組み合わせ方が重要です。センス良く洗練された部屋を作るために、押さえておくべき以下の配色ルールとコーディネートのコツを詳しく解説します。

白やベージュをベースにすることで明るさを保つ

ウォールナットは色が濃いため、部屋全体に使いすぎると圧迫感が出て暗くなりがちです。

これを防ぐには、壁や天井、ラグ、ソファなどの大きな面積を占めるベースカラーに白、オフホワイト、ライトベージュを採用することです。

明るい背景の中にウォールナットの家具を置くことで、家具のシルエットが美しく際立ち、メリハリが生まれます。

壁・床・建具の色は明るさのバランス

床材の色との相性は非常に重要です。以下の2パターンが王道です。

  1. 同系色でまとめる:床もウォールナット色にする場合、空間が重くなりすぎないよう、壁は真っ白を選び、家具のデザインは脚の細いものを選んで床面を見せるようにします。
  1. コントラストをつける:床を明るいオークやメープルにする場合、ウォールナットの家具が主役として浮き立ちます。建具は、家具に合わせてウォールナット色にするか、壁に合わせて白にするかで印象が大きく変わります。空間を広く見せたい場合は壁と同化させ、重厚感を出したい場合は家具と合わせましょう。

雑貨をアクセントにする

ウォールナットの深い茶色には、「観葉植物のグリーン」、「ゴールド・真鍮」、「グレー・ネイビー・マスタードイエロー」がよく映えます。特に観葉植物の鮮やかな緑色は、ダークブラウンの中に生命力を与え、リラックス効果を高めます。

また、照明器具や取っ手に真鍮素材を取り入れると、クラシックでエレガントな印象に。クッションなどの小物で差し色を入れるなら、北欧モダンを意識したマスタードイエローや、ネイビーを取り入れると、センスの良い空間に仕上がります。

家具や床材、建具の組み合わせでモダンに

部屋の中に複数の樹種が混在すると、ちぐはぐな印象になります。基本的には「木材の種類は2つまで」に絞るのがセオリーです。

メインをウォールナットにするなら、サブの木材も彩度が近いものを選ぶか、あるいは全く異素材のガラス、セラミック、スチールを組み合わせるのがおすすめです。特に最近のトレンドであるセラミックトップのテーブルや、モルタル調の床材は、ウォールナットの有機的な質感と非常に相性が良く、モダンな空間を演出します。

まとめ

ウォールナットのインテリアは、単に高級感があるだけでなく、触れた時の温もりや、時間をかけて明るい茶褐色へと変化していく過程を楽しめる点に大きな魅力があります。

空間に取り入れる際は、白やベージュを基調として部屋の明るさを保ったり、真鍮や観葉植物といった異素材をアクセントに加えたりすることで、重くなりすぎず洗練されたモダンな部屋を作ることができます。ぜひ、本記事で紹介した配色やコーディネートのポイントを参考に、ウォールナットの深い味わいが息づく、上質な暮らしを実現してください。

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