気に入って買った無垢材家具なのに気づいたらヒビが入っていた…こんな話聞いたことありませんか?
冬場におこりやすい無垢材家具のヒビはなぜ起きてしまうのでしょうか。また、割れてしまったヒビを直すことはできるのか不安な方もいらっしゃると思います。
今回は無垢材家具にヒビが入ってしまう原因と、自分でできるヒビの補修方法をご紹介します。
無垢材家具のヒビは「乾燥」が原因、ヒビ割れ防止に乾燥対策は欠かせません
無垢材とは1本の木から切り出した木材のことで、ベニヤ板や合板と違い接着剤を使っていない木材です。無垢材にはまわりの湿気が高い時には湿気を取り込み、逆に湿度が低い時には湿気を吐き出す「調湿機能」があり、部屋の湿度を快適にたもつ特徴があります。
しかし、無垢材は湿気を吐き出すと水分が抜ける分、木自体が縮んでしまい、乾燥が強くなるとヒビ割れをおこしてしまいます。
無垢材家具は乾燥させないことがヒビ割れ防止になりますので、直射日光やエアコンの風が直接当たるところに置かないようにする、こまめに家具用オイルを塗るなど保湿をして無垢材家具を乾燥から守ることが大切です。
ヒビを直すにはどうすればいい?ヒビの補修方法
とは言え、無垢材家具のヒビ割れを完全に防ぐことはむずかしく、とくに乾燥しやすい冬は無垢材家具にヒビが入ることも少なくありません。
小さなヒビなら梅雨や夏に木が湿度で膨らみヒビが閉じる可能性がありますが、夏になってもヒビが戻らない、ヒビが大きくて気になる場合はヒビを埋めて補修しましょう。
無垢材家具のヒビを埋めるには「蜜蝋(みつろう)」がおすすめです。蜜蝋とはミツバチの体内から作り出す分泌物のことで、ミツバチの巣のもとになっています。
無垢材のヒビは固くなる補修材で埋めてしまうと無垢材が湿気を吸い込んだとき、埋めた場所が膨らむことができずに別の場所にヒビが入ることがありますが、蜜蝋なら木が湿気を吸って膨らんでもやわらかいため、蜜蝋がヒビから押し出されてヒビが閉じることができます。
蜜蝋はキャンドルやハンドクリームにも使われており、固形やシート状などがありますが、ヒビの補修で使うなら粒上のものがおすすめです。100gなら1,000円以下でホームセンターやネットショップで購入できます。
蜜蝋を使ったヒビの補修方法
- ヒビの割れ目にそってマスキングテープを貼る。ヒビの裏側は蜜蝋が漏れないようヒビをふさぐようにマスキングを貼る。
- 蜜蝋を湯煎で温めて溶かし、ヒビの割れ目から少しあふれる程度、注ぎ込む。
- 蜜蝋が冷えて固まったら、ヒビからあふれた蜜蝋をヘラなどで削り取る。
- ヒビを埋めた場所を軽くサンドペーパーをかけて、家具用オイルで磨く。色が気になるようなら、補修ペンで埋めた場所を色付けする。
ヒビは本物のあかし。無垢材家具のヒビは愛情をこめて補修しよう
ヒビは無垢材が呼吸をしている証拠であり、私たちの生活空間を快適にするため頑張っているからなんですね。
無垢材家具のためにも快適な湿度とお手入れでヒビを予防して、ヒビが入っても補修しながら長く使ってあげて下さいね。
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