ウォールナットは、世界三大銘木の一つとして知られる、深みのある褐色と美しい木目を持つ木材です。その希少性、耐久性、加工性の高さから、古くから高級家具や建材に用いられてきました。
原産地は主に北米東部。成木の大きさは、高さ30メートル、直径150センチメートルほどなのですが、家具製作で利用できる部分が少ないため、現在でもウォールナットが高級木材として扱われるゆえんとなっています。
さてこの記事では、そんなウォールナットの基本的な特徴や主な用途について解説します。
ウォールナットの概要
ウォールナットは、クルミ科の落葉広葉樹です。主に北米やヨーロッパに分布し、日本では「クルミ」と呼ばれています。しかし、木材として使用されるウォールナット材と食用クルミは、種類が異なります。
ウォールナット材の中でも特に人気が高いのが、「ブラックウォールナット」です。深みのある褐色と美しい木目、高い耐久性を持ち、高級家具や建材に最適な木材として評価されています。
ウォールナットとクルミの違い
ウォールナットとクルミは、同じクルミ科の植物ですが、木材として使用されるウォールナット材と食用クルミは、種類が異なります。
ウォールナット | 食用クルミ | |
---|---|---|
特徴 | 主に「ブラックウォールナット」を指します。深みのある褐色と美しい木目、高い耐久性を持ち、高級家具や建材に最適です。 | 主に「オニグルミ」を指します。殻が硬く、果肉は食用されます。 |
色合い | 深みのある褐色 | 薄い茶色 |
用途 | 家具、建材 | 食用 |
ウォールナットがよく使われているもの
- テーブル
- 椅子
- チェスト
- ソファー
- テレビボード
- フローリング
ウォールナットの歴史:ルネッサンスから現代まで愛され続ける銘木
ウォールナットは、古くから高級家具材として珍重されてきた木材です。その歴史はルネッサンス時代にまで遡り、ヨーロッパの壮麗な歴史的家屋には、ウォールナット材のアンティーク家具が数多く残されています。
ルネッサンス時代には、イタリアを中心に、教会や貴族の邸宅の家具にウォールナット材が用いられました。その美しい木目と耐久性から、時代を超えて受け継がれる家具材として重宝されました。
その後、17世紀にはイギリスで人気が高まり、王室や貴族の家具に多く用いられました。特に、チャールズ2世の時代には、ウォールナット材を使った家具が流行し、「チャールズ2世様式」と呼ばれる様式が生まれました。
19世紀に入ると、ウォールナット材はヨーロッパだけでなくアメリカでも人気が高まり、アンティーク家具だけでなく、量産型の家具にも使用されるようになりました。
20世紀に入ると、一時的に人気が低迷した時期もありましたが、近年では再び注目を集めており、モダンなデザインの家具にも多く使用されています。
ウォールナットの基本的な特徴
色合い
ウォールナット材の色合いは、深みのある褐色が特徴的です。心材は黒に近い茶色ですが、断面が空気に触れると、濃い紫を帯びた深い色合いに変化します。
紫がかった暗褐色は、高級感があり、どんな空間にも溶け込みます。
木目
ウォールナットは、真っすぐ空に向かい伸びる広葉樹です。そのため、木目も真っすぐ綺麗に整っているのが特徴的です。
全体的に木目が整っているため、大きな家具や床材などに使用すれば、高級感漂う美しい雰囲気へと導いてくれることでしょう。
耐久性
ウォールナットは、広葉樹に分類される木材です。広葉樹は密度が高い木材であるため、重量があり硬くとても丈夫です。
そのため、引っかけても傷が付きにくく、大きな衝撃があってもへこみにくいなど耐久性に優れています。
ウォールナットは衝撃に強いため、ライフル銃の銃床に使われるほど頑丈です。傷やへこみに強い木材なので、長く使える丈夫な家具を作ることが可能です。
狂いが少なく、加工性や接着性に優れている
「反り」や「ねじれ」のような狂いが少なく、丈夫で加工がしやすいのもウォールナットの特徴です。通常、木材は伐採してからも、呼吸をして水分を吸収することにより歪んだり、乾燥して収縮や割れたりします。
一方でウォールナット材は堅く、「反り」や「ねじれ」のような現象が起こりにくい木材です。狂いが生じにくいため、精度や強度が必要な椅子などの家具にも適しています。
経年により色味が変化する
ウォールナット材は時間が経過すると共に、紫外線によって紫や黒といった色味が抜けていきます。そして、徐々に明るい茶色へ変化します。耐久性があるウォールナットだからこそ、経年による変化も楽しみのひとつとなるでしょう。
ただし、1カ所だけ紫外線が当たり続けると、その部分だけ色褪せてしまいます。そのため家具の置き場は、日当たりを考えた配置にすると良いでしょう。
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