
家具や床材の木材選びで迷っている方も多いのではないでしょうか。
木材には様々な種類がありますが、中でも北海道産タモ材は、圧倒的な強度と弾力性、力強い木目で国内外から高く評価されています。
ただし、北海道産タモ材は他の木材との違いや価格相場など、購入前に理解すべき点もあります。
本記事では、北海道産タモ材の魅力から、ナラ材やアッシュ材との比較、具体的な活用実例、仕入れ方法まで解説します。北海道産タモ材の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
海外からも高い評価を受ける北海道産タモ材の特徴

北海道産タモ材は、卓越した強度と弾力性、そして美しい木目を兼ね備えた木材です。
ここでは、タモ材が評価される具体的な特徴を解説します。
北海道の広大な地が育む「圧倒的な強度と弾力性」
北海道産タモ材は、気乾比重約0.65という高い数値が示すとおり、針葉樹と比較して重く硬い性質を持っています。強度の高さを利用し、以下の日常的に負荷がかかる建材として利用されます。
- 床材
- ドア
- 家具など
さらに注目すべきは、硬いだけでなく「しなやかに曲がる」弾力性を併せ持つ点です。弾力性は住宅の柱や床材として地震などで起こる衝撃を吸収し、建物の耐久性を高めてくれます。
北海道の厳しい気候と広大な土地がもたらす真円に近い幹は、歪みが少なく質が均一であるため、加工のしやすさでも評価されています。
唯一無二!タモ材の「力強くも美しい」ダイナミックな木目

タモ材の魅力のひとつが、直線的で均一に詰まった力強い木目です。淡いベージュから柔らかな茶色へと変化する色合いは、木材表面が光を美しく反射するため、室内空間を明るく温かみのある印象へと導きます。
上品な木目と優しい色味は、北欧テイストや和モダン、インダストリアルスタイルなど、多様なインテリアデザインに調和します。木目が持つダイナミックさと繊細さのバランスは、空間全体を華やかにし、長く飽きのこない美しさを実現します。
強度と弾力性という機能面だけでなく、視覚的な美しさにおいても独自の存在感を放ち、住まいや家具に特別な価値をもたらすのがタモ材です。
ナラ材・アッシュ材との違い
タモ材は、よく比較されるナラ材やアッシュ材とは明確な違いがあります。
以下の表に、木材の特徴をまとめました。
| 木材の種類 | 硬さ・重厚感 | 弾力性・粘り強さ | 耐水性 |
|---|---|---|---|
| タモ材 | 硬く、適度な重さ | 非常に優れる(衝撃を吸収し復元する) | 標準的 |
| ナラ材 | 非常に硬く重厚 | 標準的 | 優れる |
| アッシュ材 | 硬く、美しい木目 | 優れる | 標準的 |
タモ材は、衝撃を受けても折れにくくしなやかに復元する性質により、家具や建材として長期間使用しても変形や破損が少ないです。
強度と美しさを両立させたい方に、タモ材は信頼できる選択肢といえます。
北海道産タモ材を使用したインテリア実例
北海道産タモ材は、優れた強度と美しい木目を活かし、床材、家具、内装・建具など幅広い用途で活用されています。
ここでは、具体的な使用例とその魅力を詳しく解説します。
床材(フローリング)

硬さと粘りを兼ね備えた北海道産タモ材は、歩行時の衝撃を適度に吸収するため、足腰への負担が少なく、高齢者や子どもがいる家庭におすすめです。
また、フローリングとして採用することで、室内全体を明るく温かみのある空間へと変えてくれます。
使用年数が経過するにつれて色味も深まるので、経年美化も魅力のひとつです。変化することで長期間にわたって飽きることなく、住まいに愛着を持ち続けられる床材として評価されています。
家具(ダイニングテーブル、椅子、棚)

北海道産タモ材を使用した家具は、軽やかなデザインでありながら優れた強度を持ち、美しい木目が空間に上質な印象を与えます。
また、無垢のタモ材1枚板から作られるテーブルは、自然な色のグラデーションと木目の美しさが際立ち、存在感のある家具として空間の主役となります。
棚や収納家具にもタモ材を活用することで、耐久性とデザイン性を両立させた空間を作ることができます。
内装・建具

内装や建具の分野では、北海道産タモの柾目材をふんだんに使用した住宅内装例が注目されており、和モダンな空間に温かみと上質感をもたらしています。
無垢のタモ材は引き戸や壁材、収納部分にも採用され、木の質感と色合いが空間全体を美しく調和させます。
タモ材の持つ優れた耐久性を活かし、水はねが気になるキッチン周りでも適切な塗装を施すことで使用可能です。
木目の美しさと実用性を兼ね備えたタモ材は、住宅の内装や建具において、長く愛される空間づくりに欠かせない素材として信頼されています。
北海道タモ材の仕入れ・購入ルートと価格相場

北海道産タモ材を入手する方法は、製材所からの直接仕入れと専門家具店での完成品購入の2つに大別されます。
ここでは、それぞれの購入方法におけるポイントと、適正な価格相場について解説します。
製材所・材木店から仕入れる際のポイント
北海道産タモ材は、主に道内の製材所や材木店から仕入れる方法が一般的です。特に冬から春にかけての伐採シーズンは、質の良い木材を調達する絶好の機会といえます。
冬から春は木の水分量が少なく乾燥が進んでいるため、製材後の品質が安定し、反りや割れなどのトラブルを抑えられます。仕入れの際には、丸太の選定段階から関与し、製材後の厚みを確認することが重要です。
北海道は輸入材も流通していますが、国産の北海道産材を選ぶ場合は、地元製材所との信頼関係を構築し、産地や品質について十分な情報を得ることが大切です。
専門の家具店で完成品を購入する際のポイント
完成品の家具を購入する場合は、北海道産タモ材を使用した製品を扱う専門の家具店やブランドを選ぶのが基本です。
購入時には、材質の産地証明を確認し、無垢材使用か集成材かを明確に把握しましょう。仕上げについても、塗装やオイルの種類により見た目や耐久性が変わるため、使用環境に適したものを選びます。
信頼できる家具店は以下の情報を提供しているため、実店舗で実際に手に取って質感や木目を確認するか、公式ウェブサイトで詳細情報を入念にチェックするとよいでしょう。
- 素材の品質説明
- 産地
- 製造工程の透明性
オーダーメイドに対応している店舗であれば、用途や設置場所に適した厚みや仕上げについて相談できます。
北海道タモ材の価格相場
北海道産タモ材の価格は、以下により幅があります。
- 丸太のサイズ
- 品質
- 製材方法など
フローリングであれば1m2あたりおおよそ1万円から2万円前後が目安で、集成材や加工品になると、やや価格が下がる傾向にあります。
家具用の小口材や薄板は、用途や加工度合いにより単価が変わるため、購入時には見積もりを取りましょう。
完成品の家具の場合は、デザインの複雑さや職人の技術により価格に差が生じます。品質や産地証明、価格相場を十分に理解したうえで、信頼できる業者や店舗を選ぶことが大切です。
まとめ
北海道産タモ材は、圧倒的な強度と弾力性、そして力強く美しい木目を兼ね備えた木材です。
広大な北海道の自然環境が育んだ木材は、床材や家具、内装材として国内外で評価されています。
ナラ材やアッシュ材と比較しても、衝撃吸収性と復元力に優れ、長期間使用しても変形や破損が少ない点が大きな魅力です。
本記事では、北海道産タモ材の特徴や実際のインテリア実例、仕入れ方法や価格相場まで詳しく解説しているので、理想の空間づくりにぜひお役立てください。
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