タモ無垢材とは？特徴や欠点・経年変化までプロが徹底解説

ナチュラルで温かみのある家具が好きな方の間で人気のある材の一つが「タモ材」です。

とりわけ木そのものの質感を楽しめるタモの無垢材は、ダイニングテーブルやテレビボードなどに多く使われています。

しかし、同じタモでも「突板（つきいた）」や「集成材」とは性質が異なり、価格やメンテナンス方法にも違いがあります。

この記事では、タモ無垢材の特徴や魅力、注意点、経年変化の様子、さらにオークやアッシュなど他の樹種との違いまで徹底解説します。

タモ無垢材とは

タモは、北海道やロシア、中国などの寒冷地に多く生息する広葉樹で、木目がまっすぐで明るい色味を持っているのが特徴です。

一般的にタモと呼ばれる樹種はヤチダモやアオダモを指し、世界中の家具やフローリング、建具などに幅広く利用されています。

タモ材の基本情報と種類

タモ材には主に次の3タイプがあります。

• 無垢材

一本の木を削り出した素材で、木の質感や香りをダイレクトに感じられる

• 無垢材

複数の木材を接着して板状にしたもので、反りにくく安定性がある

• 突板

薄くスライスしたタモを貼り付けたタイプで、コストを抑えられる

この中でも、「タモ無垢材」は天然木そのままの風合いを活かした最も贅沢な素材として高い人気があります。

無垢材としてのタモの魅力

タモ無垢材の最大の魅力は、強さと美しさです。

木目がはっきりしていながらも上品で、明るいナチュラルカラーがどんなインテリアにも馴染みます。

また、粘りがあり、衝撃に強いため、テーブルや椅子など日常的に使う家具にも最適。

経年とともにやや黄味や飴色を帯び、味わい深い表情へと変化していきます。

タモ無垢材の特徴とメリット・デメリット

画像引用：ワオ チェスト  ワオ

耐衝撃性があり折れにくい

タモは硬さと粘りを兼ね備えており、強い衝撃にも折れにくい木材です。

野球のバットやラケットの素材に使われるほどで、家具にしても丈夫で長持ちします。

見た目がナチュラルで高級感がある

淡いベージュから黄白色の色味と、流れるような木目を持ちます。

北欧スタイルやナチュラルモダンの空間にぴったりで、部屋全体を柔らかく明るい印象に仕上げられるでしょう。

反りや割れが起きにくく扱いやすい

他の無垢材に比べて含水率の変化に強く、反りや割れが起きにくいのも特徴です。

多湿な日本の気候にもぴったりで、日常使いに向いています。

経年変化が穏やかで長く使える

使い込むほどに色が深まり、光沢を帯びていくのもタモの魅力の一つです。

ウォールナットのように劇的な色変化はありませんが、自然で穏やかな経年変化が楽しめます。

硬くて加工が難しい

タモは硬い材質のため、加工には高い技術が求められます。

そのぶん、曲線加工や細かな装飾を施す家具にはコストがかかる場合もあります。

需要が高く価格がやや高め

国産のタモは伐採量が限られているため、価格は中〜高価格帯に位置します。

輸入材を使用した家具も多く出回っていますが、木目や色味に個体差がある点には注意が必要です。

水分・直射日光に注意

天然木のため、水分や直射日光による劣化や変色には注意が必要です。

コースターやランチョンマットを使用し、定期的にオイルケアを行うことで美しさを保てます。

タモの無垢材をメンテナンスするべき理由

無垢材は呼吸をしているため、湿度の変化によって伸縮を繰り返します。

オイル仕上げのタモ無垢材は特に表面が乾燥するとひび割れやざらつきが起きることがあります。

半年〜1年に一度、オイルを塗り直すことで、艶や滑らかさが蘇り、耐久性も向上します。

また、ウレタン塗装の場合でも、乾いた布で定期的に拭き上げることで長持ちさせることができます。

タモの無垢材を検討する前に知っておくたい他木材との違い

オークとの違い

オークもタモと似た明るい木目ですが、より重厚でやや黄色みが強い傾向があります。

タモは木目が直線的で柔らかい印象、オークは虎斑（とらふ）と呼ばれる虎の毛皮のような美しい木目模様が特徴です。

ナチュラルさを重視するならタモ、高級感や重みを出したいならオークが向いています。

ウォールナット・チェリーとの違い

ウォールナットは濃いブラウンで重厚感があり、チェリーは赤みがかった暖色系であるのに対し、タモは明るく自然なトーンでどんな部屋にも馴染みやすいのが強みです。

まとめ

タモ無垢材は、美しい木目と高い強度、そして穏やかな経年変化を楽しめる万能な天然木です。

ナチュラルなインテリアとの相性も抜群で、長く使うほど味わいが増します。

ただし、価格はやや高めで、水分や乾燥へのケアも欠かせません。

購入前に、使用環境やメンテナンス方法を理解しておくことが大切です。

本物の木の質感を楽しみながら、長く愛用できる家具を探している方に、タモ無垢材は間違いなくおすすめできる素材です。

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