
家づくりやリフォームの際、空間の印象を大きく左右するフローリング選び。無垢材の質感に憧れつつも、「メンテナンスが大変そう」「床暖房は使えるの?」といった疑問や不安を抱える方は少なくありません。
今回は、長年木材と向き合ってきた東邦木材にお話を伺い、お客さまや設計士の方からよく相談される「フローリング選びの悩み事」へのリアルな回答と、無垢材と複合材の使い分け、そして長く付き合うためのお手入れ方法について、取材で感じたことを交えながらお伝えします。
一番よく相談されるフローリングの悩み事
取材のなかで「一番多い相談は何ですか?」と尋ねると、圧倒的に多かったのが「木材の収縮や膨張」に関するお悩みと、「床暖房への対応」についてでした 。
無垢材最大の悩み「伸縮」とどう向き合うか
自然素材である無垢材は、周囲の湿度に合わせて水分を吸ったり出したりする特性を持っています。そのため、空気が乾燥する冬場には木材が乾燥→収縮して隙間が開きやすく、逆に湿度の高い夏場には膨張して突き上げるような力が働くことがあります。これは決して不良品ではなく、木材という物質が持つ自然な反応なのだそうです。
「隙間にゴミが入るのが嫌だ」「寸法が変わるのは困る」というお声も多く、建築、設計業者の方の中には後々のクレームを心配して無垢材の使用をためらわれるケースもあるといいます。しかし東邦木材では、こうした伸縮の事実を事前に包み隠さずお伝えしているとのこと。メリットばかりを強調するのではなく、素材の特性をしっかりと理解していただいたうえで選んでいただくことを何よりも大切にしている姿勢に、メーカーとしての誠実さを感じました。
床暖房を導入したい場合の最適な選択肢
また、「無垢のフローリングで床暖房にしたい! 」というご要望も多く寄せられるそうです。しかし、無垢材に直接熱を加えると、急激な乾燥によって大きな割れや反りが発生するリスクが高まります。
そのため、床暖房をご希望のお客様には「複合フローリング」をご提案していると教えてくれました。複合フローリングとは、狂いの少ない合板(コンパネなど)をベースにし、その表面に数ミリの天然木の単板(突き板)を貼り合わせたものです。熱による変形に強く、隙間や突き上げのリスクを大幅に軽減できるため、床暖房の環境でも安心してお使いいただけます。
用途や環境に合わせたフローリングの使い分け

一般住宅と、土足でたくさんの人が出入りするオフィスや商業施設とでは、床に求められる条件が大きく異なります。
住宅とオフィス・店舗での提案の違い
素足や靴下で過ごす一般住宅では、やはり足触りが良く、温もりが感じられる無垢フローリングが好まれるそうです。一方、土足で歩くオフィスや店舗などの施設では、耐久性やメンテナンスのしやすさが最優先されます。
お話を伺って納得したのは、過酷な環境下で無垢材を使用すると、傷や汚れの進行が早まるだけでなく、空調による急激な湿度変化でトラブルが起きやすくなるという事実です。
そのため、不特定多数の人が利用する施設では、水濡れに強く収縮の少ない素材でメンテナンスが容易な商品をおすすめしているとのこと。それぞれの場所に適した素材を見極めることが、長く快適な空間を保つための第一歩だと気付かされました。
傷や汚れも味になる。無垢材のお手入れと付き合い方
「無垢フローリングは傷がつきやすいのでは?」と心配される方も多いですが、表面の仕上げ方法によってお手入れの難易度は変わります。
オイル塗装とウレタン塗装の違い
フローリングの塗装には、大きく分けて「ウレタン塗装」と「オイル塗装」があります。ウレタン塗装は表面にしっかりとした塗膜を作るため、水や汚れに強い反面、一度傷がついたり剥がれたりすると、ご自身で補修するのは非常に困難だといいます。
一方、木に浸透させるオイル塗装は、表面の保護力こそウレタンに劣るものの、ご自身でメンテナンスが可能です。市販の専用オイルやワックスを布に含ませて塗り込むことで、手軽にツヤを保つことができます。また、小さな傷や汚れであれば、目の細かいサンドペーパー(紙やすり)で軽く削り、再度オイルを塗って馴染ませることも可能だと教えていただきました。
傷を「アンティーク」として楽しむという発想
とはいえ、生活していればどうしても深い傷や凹みがついてしまうことはあります。そんな時、東邦木材では「いっそ、その傷をアンティーク調の『味』として楽しんでみてはいかがでしょうか? 」とお伝えしているそうです。
完璧な状態を保とうと神経質になるよりも、家族が生活してきた証として傷を受け入れる。年数を経て色合いが深まり、少しずつ古びていく姿もまた、自然素材である無垢材ならではの良さではないでしょうか。
まとめ

無垢フローリングも複合フローリングも、それぞれにすぐれた特徴があります。大切なのは、メリットだけでなく「伸縮する」「傷がつく」といったデメリットも正しく理解し、ご自身のライフスタイルや環境に合ったものを選ぶことだと、今回の取材を通して強く感じました。
傷や変化を恐れるのではなく、すべてを含めて長く付き合っていく。東邦木材では、皆さまがそんな「自分だけの床」を見つけるためのサポートを真摯に行っています。フローリング選びで迷われた際は、ぜひお気軽にご相談してみてはいかがでしょうか。
また、東邦木材の社内には様々な木材の板が確認できる展示室もあるので、足を運んで色んな木材を肌で感じることもできます。
東邦木材のHPはこちら木に関するお悩みは「旭川木工センター」にご相談ください!
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