WOWの進化とモノづくりへの挑戦

家具づくりにおいて、デザインの美しさだけでなく、それを形にする「技術力」と「背景にあるストーリー」に魅力を感じる方は多いのではないでしょうか。 北海道・旭川に拠点を置く、家具・木工メーカーの「WOW」では、難解なデザインの家具づくりにも果敢に挑戦し、自らの技術を進化させ続けてきました。

その根底には、野原社長が持つ「できないことができるようになる」という強い思いがあり、それがWOWという組織全体の成長と挑戦を支えてきました。

今回は、旭川木工センターのWEBマーケティングに携わっているライターが野原社長の価値観と、WOWという組織が歩んできた試行錯誤の歴史を深堀します。

野原社長の原動力は「できないことができるようになる」面白さ

野原社長のパーソナリティを語る上で欠かせないのが、長年続けている「ボクシング」です。 なぜ厳しい練習を続けるのか? その理由について野原社長は、練習してきたことがそのまま成果として形に表れるからだと教えてくれました。

良くも悪くも、自分のやってきた努力が結果に出るというシンプルな構造が、社長自身の成長意欲や成果達成欲を満たす原動力へと繋がっています。

個人の喜びから組織の喜びへ

この「できないことができるようになる」という喜びは、社長個人の趣味にとどまらず、WOWという会社組織の成長にも深く結びついています。

社員や協力会社を含めて周囲と協力しながら、これまで社内でできなかった技術を獲得していく過程に面白さを見出し、自分たちの手で新しいモノを生み出せるようになることは、組織全体の大きな喜びと自信にも繋がっています。

周囲の協力で成し遂げた技術的進化の歴史

現在のWOWは様々な加工を自社で行っていますが、かつては決してそうではありませんでした。以前はフラットな板を作ることが中心で、「成型」などの複雑な加工工程は専門業者へ依頼している状態でした。

自分たちの工場で一から十まで全てを作れるわけではなく、「できない」ことが多い製造現場からのスタートだったのです。

三次元曲線のシェルフ「SORAHE」への挑戦と内製化

しかし、WOWはそこから「専門業者に頼っていた部分を、少しずつ自分たちで作れるようにしていこう」と一歩を踏み出します。その内製化への大きなきっかけとなったのが、三次元曲線を多用したシェルフ「SORAHE(ソラヘ)」への挑戦でした。

開発当初、社内には木材を曲げるための専用の設備もノウハウもなく、専用の高周波プレス機を導入すれば簡単かもしれませんが、それでは非常にコストが高くなってしまいます。そこで、旭川の工芸センターや同業他社など、周囲の協力を得ながら、自ら木の塊で「木型」を作るところから手探りで成型技術に挑みました。

「SORAHE」から「ハーフチェア」に繋がる技術の進化

SORAHEの開発は2005年のコンペから始まり、内製化するまでに長い歳月を要しました。しかし、この泥臭い試行錯誤のステップを通して、専門業者に頼っていた技術を社内でしっかりと身につけることができたのです。

このSORAHEの開発で培った成型の技術やノウハウがあったからこそ、後にWOWの代表作となる「ハーフチェア」のような家具も、スムーズに自社で製造できるようになりました。つまり、SORAHEでの果敢な挑戦が、現在のWOWの技術的進化の確かな土台となっているのです。

WOWの家具はこちらから

寝心地にこだわる「人類進化ベッド」への挑戦と、ものづくりへの自信 

そうした「SORAHE(ソラヘ)」の開発を通じてコツコツと積み上げてきたノウハウや挑戦へのマインドは、その後に手がけた「人類進化ベッド」という、とてもユニークなプロジェクトへと受け継がれていきます。 

このプロジェクトは、「チンパンジーが野生の木の上に作る、心地よい揺らぎのあるベッドを人間用に再現してほしい」という、ちょっと不思議で面白いご相談でした。一般的な家具屋さんなら、思わず「そんなもの、本当に作れるの? 」とびっくりして断ってしまうようなお話です。

それでも、WOWがこの依頼を引き受けたのは、野原社長の「面白そうだから、とりあえずやってみよう! 」というワクワクする好奇心と、新しいことに挑戦してみたいという前向きな姿勢があったからでした。

「面白そう!」から広がる人との温かい繋がり 

WOWにお願いすると「こんなことまで形にできるんだな」「ちょっと難しいことでも、WOWになら安心して相談できそう……」と、周りの人に親しみを感じてもらえる存在になりたいという誠実な想いもありました。

自分たちだけで抱え込むのではなく、周りを頼り、対話を重ねながら一緒に解決していく。そうして一歩一歩進んできた結果、今のWOWは、他では少し難しいと思われるようなご相談が来ても、「まずはチャレンジして、形にしてみよう! 」と、一歩を踏み出せる会社へと変化し続けています。

まとめ

「できないことができるようになる」——野原社長のこの前向きな価値観は、着実にWOWという組織のDNAとして根付いています。

最初から何でもできたわけではありません。高価な設備に頼るのではなく、周りの人たちとの温かい繋がりを大切にし、知恵を絞って泥臭く試行錯誤を繰り返してきたからこそ、今のWOWの確かな技術力があります。

SORAHEやハーフチェアといったデザイナーズ家具も、人類進化ベッドのようなユニークなプロジェクトも、すべては作り手たちの「面白そう! 」という好奇心と、諦めない挑戦の結晶です。

洗練されたデザインの裏側に隠された、等身大で温かいものづくりのストーリーを感じながら、ぜひ一度、WOWの家具に触れてみてください。

本当に気に入った家具を長く大切に使いたいとお考えならぜひ一度、WOWの家具をご覧いただければ幸いです。

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